梅雨の時期に多い皮膚トラブル(とびひ)
6月に入ると,湿気が多くジメジメとした蒸し暑い日が続きます。またこの時期は,気温の上昇とともに虫が増え,あせもや虫刺されなど,皮膚のトラブルが増える時期でもあります。
今回は,梅雨から夏にかけて増える「とびひ(伝染性膿痂疹)」について整理します。
とびひとは
とびひには,水疱性膿痂疹と痂皮性膿痂疹の2種類があり,小児では主に水疱性膿痂疹がみられます。虫刺されやあせも,皮膚の小さな傷を掻き壊した部位に黄色ブドウ球菌が感染することで発症します。水疱は破れやすく,内容液が付着した手で周囲の皮膚に触れることで,病変が“飛び火”のように広がるのが特徴です。他者へ感染することもあるため,治癒するまではプールの利用やタオルの共用は避けるよう説明します。
治療は抗菌薬の外用が基本となり,症状の範囲が広がる場合には経口抗菌薬や抗ヒスタミン薬が併用されることもあります。
家庭でできる予防策
とびひを防ぐには,日常のケアが重要です。まず,皮膚を清潔に保つことが基本となります。手洗いを習慣づけ,汗をかいた後や汚れた後は速やかに洗い流すようにしましょう。また,爪を短く切っておくことも大切です。掻き壊しによる皮膚損傷を防ぐことで感染を抑えることができます。鼻(鼻孔やその周辺)を触る癖がある場合は,指を介して鼻腔内の細菌がとびひの原因となるため注意が必要です。
薬局での声かけポイント
とびひは適切な処置が行われていれば,登園・登校は可能とされることが多いですが,周囲への感染拡大を防ぐための配慮が必要です。前述のように,水疱は破れやすいため,不用意に触ることのないように患部はガーゼなどで覆い,露出しないよう指導しましょう。また,タオルの共用を避ける,入浴の順番を最後にするなど,家庭内での感染対策も重要です。皮膚のバリア機能が低下していると発症しやすいため,日頃から保湿を行い,皮膚を健康な状態に保つことも予防につながります。
まとめ
6月は皮膚トラブルが増える時期です。薬局薬剤師の声かけが,とびひの悪化防止と再発予防につながります。
- 皮膚を清潔に保つ
- 掻き壊しを防ぐ
- 家庭内での感染対策を行う