春に多い感染症と抗菌薬・解熱鎮痛薬の使い方
5月は新生活の疲れが出やすく,発熱や咽頭痛,耳痛などを訴える小児が増える時期です。小児科外来では,咽頭炎や中耳炎など比較的軽症の感染症が多くみられ,薬局薬剤師には抗菌薬や解熱鎮痛薬の基本的な使い方を丁寧に伝える役割が求められます。
春に多い感染症の特徴
春は気温差や環境変化の影響で体調を崩しやすく,細菌感染症が疑われる症例も少なくありません。一方で,すべての発熱や咽頭痛に抗菌薬が必要なわけではなく,対症療法で経過をみるケースも多くあります。
「抗菌薬を飲めば早く治る」と考える保護者もなかにはいるので,抗菌薬が処方されていないケースでは,薬局での説明が重要となります。
抗菌薬の服薬指導ポイント
抗菌薬が処方された場合は,「症状が軽快しても自己判断で中止しない」「処方された日数分を飲み切る」ことを必ず伝えましょう。途中で服用を中断すると,症状の再燃や耐性菌のリスクにつながります。また,飲み忘れがあった場合の対応についても,事前に説明しておくと患児や保護者の安心につながります。
解熱鎮痛薬の使い方
解熱鎮痛薬は,発熱そのものを下げる目的ではなく,「つらさを和らげるために使う薬」であることを伝えることが大切です。
「熱が何℃以上なら使うのか」「どのくらい間隔をあけるのか」といった質問は多いですが,用法・用量を具体的に説明することで誤用を防ぐことができます。さらに,おくすり手帳や薬歴を確認して,同一成分の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン,例:アンヒバ®坐剤とアルピニー®坐剤など)を併用しないように,また,OTC医薬品を追加で使用する際には必ず薬剤師に相談するよう促しましょう。
まとめ
5月は感染症が増え始める一方で,治療の基本を見直す時期でもあります。
薬局薬剤師の丁寧な説明が,保護者の理解と安心につながります。