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調剤と情報2025年11月臨時増刊号

本書の特徴

科学的根拠

科学的根拠に基づく処方提案

製薬メーカーのコマーシャルベースではない,医薬品の科学的特性に注目した比較情報を提供し,エビデンスに基づいた処方提案の考え方を学べます。

基礎から実践

基礎薬学から実臨床まで

化学構造式,薬理作用機序,薬物動態などの基礎薬学的知識から,患者の病態や併用薬を考慮した実臨床での判断まで,体系的に解説します。

症例解説

実践的な症例解説

NSAIDsと帯状疱疹治療薬を具体例に,実際の症例を交えながら,処方提案のプロセスと考え方を詳しく解説します。

意思決定

臨床意思決定のスキル向上

患者の状況に応じた最適な医薬品を選択するための臨床意思決定(CDM)のスキルを,薬剤師として身につけることができます。

費用対効果

費用対効果も考慮

有効性や安全性だけでなく,医薬品の価格や費用対効果も比較し,総合的な判断力を養います。

安全性評価

リスク予測と患者背景

特定の背景を有する患者へのリスク予測や,併用薬との相互作用など,安全性の観点からも詳しく解説します。

エビデンスで支える処方最適化の実践ガイド

製薬メーカーから提供されるコマーシャルベースではない、医薬品の科学的特性に注目した「医薬品比較情報」を能動的に提供し、医師の「処方行動を最適化」する処方支援活動のことを「アカデミック・ディテーリング」といいます。これは、基礎薬学(化学、薬理、薬物動態など)をベースに、薬剤の有効性や安全性、費用対効果などを比較し、実臨床において患者の状況にあわせた最適な医薬品を選ぶ際の臨床意思決定(clinical decision-making:CDM)で活用される考え方であり、処方の最適化に向けた処方提案のために薬剤師に求められるスキルの一つです。

本臨時増刊号では、「NSAIDs」と「帯状疱疹治療薬」を取り上げ、化学構造式と薬理作用機序や薬物動態などの基礎薬学的な解釈から、実臨床における患者の病態や併用薬、特定の背景を有する患者へのリスクの予測と医薬品の価格などを比較しながら、最適な薬剤を検討し、処方提案する考え方とその手法について症例を交えて解説します。

目次

Part1 総論

第1章 アカデミック・ディテーリングを始めよう
  • 01 アカデミック・ディテーリングとは
  • 02 アカデミック・ディテーリングに必要な臨床意思決定(CDM)とは
  • 03 アカデミック・ディテーリング資材はこう作る!
  • 04 アカデミック・ディテーリングの実践

Part2 NSAIDs編

第2章 急性疼痛に対するアカデミック・ディテーリング実践のための知識集
  • 05 痛みの定義と痛みのコントロール計画・目標
  • 06 NSAIDsの化学構造の違い
  • 07 NSAIDsの薬理作用の違い
  • 08 薬物動態特性に立脚したNSAIDs選択の最適化
  • 09 NSAIDsの臨床エビデンス
  • 10 処方提案のための患者リスク評価
  • 11 最適な急性疼痛治療薬選択のためのディシジョンツリーの概要
  • 12 NSAIDsのコスト比較と最適な薬剤選択に向けたアプローチ
第3章 症例で解説する最適な処方提案の考え方
  • 13 心筋梗塞の既往がある患者
  • 14 腎障害のある認知症の在宅患者
  • 15 胃腸障害の既往がある筋萎縮性側索硬化症(ALS)在宅患者
  • 16 脳梗塞の既往がある患者
  • 17 腎障害リスクのある患者
  • 18 光線過敏症リスクのある変形性肘関節症患者

Part3 帯状疱疹治療薬編

第4章 帯状疱疹治療薬に対するアカデミック・ディテーリング実践のための知識集
  • 19 帯状疱疹治療薬と副作用の現状
  • 20 帯状疱疹の病態
  • 21 帯状疱疹治療薬の化学構造式を見てみよう
  • 22 帯状疱疹治療薬の薬理作用機序の違い
  • 23 帯状疱疹治療薬の薬物動態の違い
  • 24 近年の帯状疱疹薬物治療ガイドラインの比較
  • 25 帯状疱疹治療薬の相互作用における注意点
  • 26 帯状疱疹治療薬の薬剤コスト比較
  • 27 処方提案のための患者リスク評価
  • 28 最適な帯状疱疹治療薬選択のためのディシジョンツリーの概要
  • 29 アカデミック・ディテーリング後のPatient care orders
第5章 症例で解説する最適な処方提案の考え方
  • 30 脳梗塞の既往がある帯状疱疹患者
  • 31 耳の帯状疱疹患者
  • 32 併用リスクのある閉経後骨粗鬆症患者
  • 33 眼部帯状疱疹の高齢患者
  • 34 アシクロビル耐性疑いのがんサバイバー
  • 35 アシクロビル脳症リスクのある患者

Part4 実践編

第6章 日本の実臨床で求められるアカデミック・ディテーリングの活用法
  • 36 薬局薬剤師におけるアカデミック・ディテーリングの必要性
  • 37 病院薬剤師における処方提案と職能拡大を支援するアカデミック・ディテーリングの役割
  • 38 医師からみたアカデミック・ディテーリングへの期待
  • 39 大学におけるアカデミック・ディテーリング資材開発の意義・必要性
  • 40 大学教育におけるアカデミック・ディテーリングの教育的意義
  • 調剤と情報 2025年11月臨時増刊号
    同種同効薬を科学するアカデミック・ディテーリングを活用した

    なるほどと思わせる処方提案の考え方

  • 小茂田 昌代/企画・編集
    日本アカデミック・ディテーリング研究会、日本医薬品安全性学会医薬品副作用情報部会/編
  • 定価3,960円(本体3,600円+税10%)
  • B5判/384頁/2025年11月刊